車両保険は必要?外すと年3万円安いか【年式・貯蓄額で判断】
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最終更新日: 2026年7月22日
📌 30秒でわかる結論
- 車両保険を外すと保険料は年3万〜5万円ほど下がるのが目安(出典:みんかぶ保険)。
- 目安は「車の時価額」と「修理費を貯金でカバーできるか」。全部外すか全部つけるかの二択ではなく、免責額を上げる中間解もある。
- ローンが残っている車は、残高が車両価値の3割を切るまでは外さない方が安心。
「車両保険、正直高いよな……」と更新のはがきを見るたびに思う。うちの車もそろそろ古くなってきて、去年の更新のときに一度、外すかどうか本気で見積もりを取り直した。
結局、僕は外さなかった。理由は単純で、うちの貯蓄だと修理費30万円級の出費がくると、その月の家計が一気に赤字化するとわかったからだ。でも、これは全員に当てはまる話ではない。車の年式と、家の貯蓄額次第で答えは変わる。この記事では、車両保険を外すと実際に年間いくら安くなるのか、外していい人の条件、そして「外す/外さない」の間にある免責額調整という中間解まで、一次ソースの数字で整理する。
車両保険は何を保障するものか
まず整理しておきたいのは、車両保険は自賠責保険や対人・対物賠償とは別の、任意保障の一部だという点だ。相手の車や人にかけるのが対人・対物、自分の車の修理代にかけるのが車両保険、という役割分担になっている。
車両保険には「一般型」と「エコノミー型(車対車+限定A)」の2種類がある。一般型は自損事故・単独事故(ガードレールに擦った、電柱にぶつけたなど)も補償するのに対し、エコノミー型は相手のある事故が中心で、自損事故は補償対象外になる。保険料はエコノミー型のほうが安いが、その分守れる範囲も狭い(出典:SBI損保)。

ここで注意したいのは、車両保険は「無制限に修理代を払ってくれる保険」ではないということだ。補償されるのは、契約時に設定した「車両保険金額」が上限になる。この金額は車の時価額に応じて年々下がっていくので、古い車ほど「保険をつけていても大した額しか出ない」状態になりやすい。この時価額の下がり方は、次の見出しで数字で見ていく。
車両保険を外すと年間保険料はいくら下がるか【わが家換算】
結論から言うと、車両保険をつけている場合とつけていない場合では、年間3万〜5万円ほど保険料が変わるのが一つの目安になっている(出典:みんかぶ保険)。もちろん年齢・等級・車種によって幅はあるが、まずこの額を「基準値」として持っておくと判断しやすい。
わが家換算してみる。仮に車両保険で年4万円払っているなら、5年間乗り続けると20万円、10年なら40万円になる。一方で、外した状態で単独事故を起こして自費修理となった場合、フロントバンパーの損傷程度でも10万〜20万円は普通にかかる。つまり「外して浮いたお金を、実際の修理費用の備えとして残せているか」がポイントになる。
加えて知っておきたいのが、自動車保険料そのものが上がり続けている流れだ。2025年1月に大手損保各社が保険料を3.5〜5%引き上げ、2026年1月にも平均6〜7.5%の値上げが予定されている(出典:インズウェブ)。車両保険を外すかどうかを考えるタイミングは、更新のたびに来ると言ってよい。
『貯金でカバーできる修理費に保険をかけない』という原則
保険というのは本来、「自分の貯蓄では払えない大きな損失」に備えるものだ。逆に、貯蓄で普通にカバーできる金額の損失にまで保険をかけると、保険会社に手数料(保険料の中の運営コスト部分)を払っているだけの状態になりやすい。
この考え方は、実は医療保険や生命保険の見直しとまったく同じロジックだ。高額療養費制度でカバーされる範囲の医療費に民間保険を重ねる必要があるかどうかは、以前医療保険と共済の記事でも整理した。生命保険の掛け捨てタイプについてもこちらの記事で「必要な分だけ・貯蓄でカバーできない分だけ入る」という同じ判断基準を使っている。車両保険もこの原則に当てはめると、判断はシンプルになる。
具体的には、修理費30万〜50万円級の出費が来ても、生活費や教育費を圧迫せずに払える貯蓄があるなら、車両保険を外す選択に無理はない。逆に、車の修理費が家計の緊急資金を食い尽くすレベルなら、保険料が高くても外さないほうが安全だ。うちが去年外さなかったのは、この基準に照らして「まだ厳しい」と判断したからだった。
車の年式・時価額での判断ライン
もう一つの判断軸は、車そのものの価値だ。車両保険金額は車の時価額をもとに決まり、購入して2年目以降は年およそ1割ずつ下がっていく(出典:楽天保険の一括見積もり)。同じ「全損」でも、新車のときと10年後では、受け取れる保険金の額がまったく違うということだ。
ある比較サイトの例では、新車購入時に300万円だった車が、10年後には車両保険金額の上限がおよそ40万円まで下がるケースが紹介されている(出典:セゾンのくらし大研究)。修理代が40万円を超える事故では、保険をつけていても「上限止まり」で足りない可能性が出てくる。ここまで下がると、保険料を払う意味そのものが薄くなってくる。

| 経過年数の目安 | 車両保険金額の傾向 |
|---|---|
| 新車〜1年 | 購入価格がほぼそのまま基準 |
| 2年目以降 | 年およそ1割ずつ低下 |
| 10年前後 | 車種によっては上限が数十万円台まで縮小 |
実務的には「初年度登録から10年前後」を外すかどうかの検討タイミングにする人が多い。加えて、ガソリン車は初年度登録から13年を超えると自動車重量税が上がる仕組みもあり、この節目で買い替えを検討する家庭も多い(出典:SOMPOダイレクト)。買い替えや手放すタイミングそのものの費用感は車を手放すときの費用の記事で別途まとめている。
免責額を上げるという中間解
「外すか、つけるか」の二択で迷っているなら、外すのではなく免責額(自己負担額)を上げるという選択肢を一度検討してほしい。免責額とは、修理費のうち自分で負担する金額のことで、これを高く設定するほど保険会社が支払う可能性が下がり、保険料も安くなる仕組みだ(出典:インズウェブ)。
SBI損保が公開している例(35歳・年間走行距離2万km以下のケース)では、免責額の設定によって年間保険料に次のような差が出る(出典:SBI損保)。
| 免責額の設定(初回-2回目以降) | 年間保険料の目安 |
|---|---|
| 0万円-10万円 | 30,060円 |
| 5万円-10万円 | 27,740円 |
| 10万円-10万円 | 25,930円 |
免責額を0万円から10万円に上げるだけで、この例では年間4,130円の差が出ている。全部外すのが不安な人は、まず免責額を上げて「小さな事故は自分で払う・大きな事故だけ保険に頼る」という設計にする手がある。うちも次の更新ではこの免責額調整を試すつもりでいる。

免責額を上げる際の注意点も一つ。知り合いが自損事故で片側のミラーを壊した際、修理代が7万円ほどだったのに免責額を5万円に設定していたため、保険を使うと2万円しか出ない上に等級が下がって翌年以降の保険料が上がる、という状況になったそうだ。結局その人は保険を使わずに自費で直した。免責額は「使うと損になる境界線」を作る設定でもあるので、自分の生活で起こりやすい事故の規模感と照らして決めたい。
ローンが残っている車は外していいのか
車のローンが残っている場合は、車両保険を外すハードルが一段上がる。全損や盗難のときに保険金が入らないと、車がなくなった状態でローンだけが残る「踏み倒せない負債」になってしまうからだ。
目安としては、ローン残高が車両価値の3割程度を切るまでは、車両保険は外さない方が安心という考え方がある(出典:みんかぶ保険)。ローンの返済表と、車の時価額の下がり方を並べて見て、どちらが先にゼロに近づくかを確認するとイメージしやすい。
なお、保険料そのものを下げたいだけなら、車両保険を外す前に保険会社をネット型に切り替えるという選択肢もある。代理店型からネット型に変えるだけで保険料が下がるケースも多く、こちらはネット型自動車保険への切り替え記事で条件を整理している。車両保険を残したまま、まずここで固定費を削るのも一つの手だ。
よくある質問
車両保険の一般型とエコノミー型、どちらを選ぶべきですか?
自損事故(単独での衝突・脱輪など)への備えが必要かどうかで選ぶ。相手のいる事故だけを想定するならエコノミー型で保険料を抑えられるが、駐車場でのこすった・脱輪したといった単独事故は補償されない点は理解しておきたい(出典:SBI損保)。
車両保険を外すと年間いくら安くなりますか?
目安として年3万〜5万円ほど保険料が下がるケースが紹介されている。ただし年齢・等級・車種で差があるため、必ず自分の見積もりで「外すとどう変わるか」を確認してほしい(出典:みんかぶ保険)。
免責額はいくらに設定すればいいですか?
決まった正解はないが、「その金額を自費で払っても家計が揺らがないか」を基準に考える。SBI損保の例では免責額を0万円から10万円に上げると年間4,130円ほど保険料が下がっている(出典:SBI損保)。
車両保険を使うと保険料はどうなりますか?
車両保険を使って保険金を受け取ると等級が1〜3等級下がり、翌年以降の保険料が上がる。小さな修理費のために保険を使うと、上がった保険料が受け取った保険金を上回ることもあるため、免責額と修理費の見合いで判断したい(出典:みんかぶ保険)。
まとめ:車両保険を外すべき人・外さないほうがいい人
✅ 外す・免責額を上げる選択が向いている人
- 車の初年度登録から10年前後が経ち、車両保険金額の上限がかなり下がっている人
- 修理費30万〜50万円級の出費を、生活費を削らずに貯蓄でカバーできる人
- ローンが残っていない、または残高が車両価値よりかなり少ない人
🛑 外さないほうがいい人
- ローンの残高が車両価値に対してまだ大きい人
- 修理費が急に出ると生活費に響く貯蓄状況の人
- 新車〜数年落ちで、車両保険金額の上限がまだ高い人
車両保険は「つけるかどうか」の全か無かの話ではなく、車の年式・時価額と、家の貯蓄額を照らし合わせて決める話だった。うちは今回は外さない判断をしたが、免責額を上げる方向で次の更新の見積もりを取っている。全部見直すのが不安なら、まず免責額の設定を変えるところから試してみてほしい。関連して、自動車保険をネット型に切り替える固定費の見直しはこちらの記事、車を手放すときの費用感はこちらの記事で整理している。
この記事を書いた人
40代・2児のパパ。クレジットカード20枚を使い分けながら家計をやりくりし、ANAダイヤモンド会員。自分の家計と同じ基準で、車や保険の「本当に必要な保障」を調べて発信しています。
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