【2026年】ネット銀行の預金金利比較、メガバンクとの差は
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・メガバンク3行とネット銀行の基本金利はどちらも年0.30%前後まで接近している。8月には両者ほぼ同時に+0.10%上がる予定
・差がつくのは証券連携などの「優遇条件」を使った場合。楽天銀行やauじぶん銀行の優遇プログラムを使うと、100万円あたり年1,400〜2,800円ほどメガバンクより多く利息がつく
・ただし金利差より、ATMや振込の手数料で損している人のほうが多い印象。両方セットで見てから預け先を決めたほうがいい
「ネット銀行のほうが金利が高いって聞くけど、実際メガバンクと何倍くらい違うんだろう」。給料日にアプリの残高を見て、そんなことを考えたことがある人は多いと思う。
結論から言うと、基本金利そのものはメガバンクもネット銀行もどちらも0.3%前後でかなり近い。差がつくのは、証券口座との連携や給与受取といった「優遇条件」を使えるかどうかのほうだ。
0.1%と0.4%の違いは、率だけでは家計への影響を判断しにくい。
この記事では、主要銀行の金利から100万円を1年預けた場合の利息差を税引後の実額で出す。金利だけでなくATMや振込の使い勝手まで含めて、結局どこに置くのが正解なのかを整理していく。
ネット銀行とメガバンクの普通預金金利を並べる
まず基本の数字から並べる。三菱UFJ銀行・三井住友銀行の円普通預金金利は、2026年7月現在年0.30%だ。
ただし2026年8月3日から年0.40%に引き上げることが、すでに公式に発表済みだ(出典:三菱UFJ銀行公式発表、三井住友銀行公式発表)。日銀の金融政策決定会合を受けた動きだ。
ネット銀行側もほぼ同じタイミングで動いている。楽天銀行は基本金利を年0.30%から年0.40%に、住信SBIネット銀行も個人向けを年0.30%から年0.40%に、それぞれ2026年8月3日から引き上げる(出典:楽天銀行公式発表、住信SBIネット銀行公式発表)。
auじぶん銀行は少し早く、2026年8月1日から通常金利を年0.31%から年0.41%に上げる(出典:auじぶん銀行公式発表)。つまり基本金利だけを比べると、メガバンクとネット銀行の差は実はほとんどない。

差が出るのは、口座を組み合わせたときの「優遇金利」のほうだ。楽天銀行は証券口座と連携する「マネーブリッジ」を使うと、普通預金残高1,000万円までの部分に年0.48%が適用される(前掲・楽天銀行公式発表)。
auじぶん銀行は複数条件を満たす「まとめて金利優遇」で最大年0.51%、証券連携を含む「プレミアム金利優遇」なら年0.65%まで上がる(前掲・auじぶん銀行公式発表)。この2つの優遇金利も、基本金利と同じ2026年8月1日から最大年0.61%・年0.75%へ引き上げることが同社から確定発表されている(前掲・auじぶん銀行公式発表)。
PayPay銀行も条件を満たすと最大年0.5%まで金利が上がる仕組みを2026年2月1日から導入している(出典:PayPay銀行公式発表)。
| 銀行 | 基本金利/優遇後の金利 |
|---|---|
| 三菱UFJ・三井住友(メガバンク) | 年0.30%(優遇なし・一律) |
| 楽天銀行 | 基本年0.30%/マネーブリッジ利用時 年0.48% |
| 住信SBIネット銀行 | 個人向け 年0.30% |
| auじぶん銀行 | 通常年0.31%/優遇最大 年0.51〜0.65% |
| PayPay銀行 | 条件達成時 最大 年0.5% |
メガバンクの金利が急にネット銀行へ近づいてきた理由
数年前まで「メガバンクの金利はほぼゼロ、ネット銀行は0.1〜0.2%」という感覚を持っていた人は多いと思う。それが2026年になって急に接近してきたのには理由がある。
三菱UFJ銀行の公式発表では「日本銀行の金融政策決定会合の結果、ならびに市場金利上昇を受けて」金利を引き上げるとしている(前掲)。auじぶん銀行も「日本銀行の政策金利引上げに伴う市場金利の変動を踏まえ」と説明している(前掲)。要するに日銀の利上げが本体の理由で、メガバンクとネット銀行がほぼ同じタイミングで追随している構図だ。
| 銀行 | 改定前→改定後(改定日) |
|---|---|
| 三菱UFJ・三井住友 | 0.30%→0.40%(2026/8/3) |
| 楽天銀行 | 0.30%→0.40%(2026/8/3) |
| 住信SBIネット銀行 | 0.30%→0.40%(2026/8/3) |
| auじぶん銀行(通常金利) | 0.31%→0.41%(2026/8/1) |
| auじぶん銀行(まとめて金利優遇・最大) | 0.51%→0.61%(2026/8/1) |
| auじぶん銀行(プレミアム金利優遇) | 0.65%→0.75%(2026/8/1) |
ほぼ全行が一斉に+0.10%される形なので、基本金利どうしの差はこの先も大きくは変わらない見込みだ。auじぶん銀行は優遇プログラムの改定後の数値まで公式に確定発表している点が他行より一歩進んでいる。
もっとも、この手の予告には「金融情勢によって予告なく変更する場合がある」と各行が注記している。適用される金利は、預ける前に各行の公式表示と照合する必要がある。
100万円を1年預けた場合、利息差はいくらになるのか
数字だけだとピンとこないので、実額に直す。預貯金の利子には合計20.315%の税金がかかる(所得税・復興特別所得税15.315%+地方税5%、出典:国税庁タックスアンサー)。これを踏まえて、100万円を1年間預けたときの税引後利息を計算すると次のようになる。
税引前から手取りまでを分解した計算表
比較では税引後だけを見るより、「元本×金利」で税引前利息を出し、そこから20.315%相当を引く順に分けると検算しやすくなります。
| 金利 | 税引前利息 | 税相当額 | 税引後利息 |
|---|---|---|---|
| 0.30% | 3,000円 | 609円 | 2,391円 |
| 0.48% | 4,800円 | 975円 | 3,825円 |
| 0.65% | 6,500円 | 1,320円 | 5,180円 |
ここでは記事内の税引後額に合うよう円単位で表示しています。税引前利息よりも、税引後の差額とATM・振込手数料を同じ年額で並べるほうが、預け先を決めやすくなります。
生活防衛資金として100万円を普通預金に置いていると仮定すると
・メガバンクの基本金利(0.30%)のまま置いておくと、1年間の利息は税引後2,391円
・楽天銀行のマネーブリッジ優遇(0.48%)に切り替えると、税引後3,825円で、差は年+1,434円
・auじぶん銀行のまとめて金利優遇(最大0.51%)なら税引後4,064円で、差は年+1,673円
・auじぶん銀行のプレミアム優遇(0.65%)まで届けば税引後5,180円、差は年+2,789円
100万円を1年動かして数千円という差は無視できない一方、それだけで預け先を決めるほど大きいとは限らない。

| 預け先(金利) | 100万円・1年の利息(税引後) |
|---|---|
| メガバンク基本(0.30%) | 2,391円 |
| 楽天銀行 マネーブリッジ(0.48%) | 3,825円(+1,434円) |
| auじぶん銀行 まとめて優遇(0.51%) | 4,064円(+1,673円) |
| auじぶん銀行 プレミアム優遇(0.65%) | 5,180円(+2,789円) |
| PayPay銀行 最大金利(0.50%) | 3,984円(+1,593円) |
ただ500万円・1,000万円といった生活防衛資金の総額になれば、差は7,000円・14,000円規模に膨らむ。学費用に大きな金額を置いている家庭ほど影響が増える一方、普段使いの口座に数万円程度しか置いていないなら、優先度は低い。
金利だけで選んで大丈夫か—使い勝手のほうで損している人もいる
給与受取口座を移す場合、コンビニATMの引き出し手数料や他行あて振込手数料が増えると、1年分の利息差を使い切ることがある。金利の数字は目立つ分、こうした手数料は見落とされがちだ。
金利で年1,000円得しても、振込やATMの手数料で年2,000円払っていたら意味がない。ネット銀行の多くは、給与受取や取引条件を満たすことでATM・振込の無料回数がランクごとに変わる仕組みを採用している。
逆に、無条件でのATM利用や紙の預金通帳の発行には、メガバンクを含めて手数料がかかる方向に進んでいる銀行も増えている。振込・ATM手数料を無料にする具体的な条件は銀行の手数料をゼロにする記事で整理しているので、預け先を決める前に一度確認しておいたほうがいい。

結局どこに置くのが正解か—生活費と待機資金は分けて考える
ここまでの数字を踏まえると、答えは「1つに絞る」よりも「用途で分ける」ほうが現実的だ。
- 生活費用の口座→ATM・振込のしやすさを優先する
- 待機資金用の口座→優遇金利のネット銀行を検討する
頻繁にATMや振込を使う生活費用の口座は使い勝手を優先し、しばらく使わない待機資金だけを優遇金利のネット銀行に移す、という分け方になる。
証券口座と連携すると金利が上がる仕組みを使うなら、そもそもどの証券会社を使うかも関わってくる。
SBI証券・楽天証券のどちらを選ぶかで連携できる銀行も変わるので、迷っている人はネット証券はどこがいいかの記事を先に見ておくと判断しやすい。
夫婦で家計を管理している場合は、生活費口座・待機資金口座・貯蓄口座をどう分けるかという話にもつながる。口座構成の考え方は夫婦の家計管理口座の記事で扱っているので、あわせて見ておくと預け先を決めやすい。
また、児童手当のように毎月・毎年決まったタイミングで入ってくるお金の受け取り口座を、あえて優遇金利のネット銀行に指定しておくという考え方もある。児童手当の受け取りに関する制度面は児童手当の記事にまとめている。
なお、預金は1つの金融機関につき預金者1人あたり1,000万円とその利息までが預金保険制度で保護される。金利目当てで1行に大金を集中させる場合は、この上限も一応頭に入れておくと安心だ(出典:預金保険機構)。
金利表を口座選びへ落とし込む確認事項
Q1. 結局、ネット銀行とメガバンクどっちが得ですか?
基本金利だけならほぼ差がない。差が出るのは優遇条件を使った場合で、楽天銀行のマネーブリッジやauじぶん銀行の優遇プログラムを使うと、メガバンクより100万円あたり年1,400〜2,800円ほど多く利息がつく。
Q2. 優遇金利の条件を満たせなかったら、何かペナルティはありますか?
ペナルティはない。条件を満たせなかった月・年は、単に基本金利が適用されるだけだ。ただ「優遇されているつもりで、実は基本金利に戻っていた」というケースはあるので、条件は定期的に見直したほうがいい。
Q3. 金利が高いからといって、生活費口座も全部ネット銀行に移すべきですか?
本文で触れた通り、ATM・振込の手数料で金利差を相殺してしまうケースがある。生活費用の口座は使い勝手、待機資金用の口座は金利、というように分けて考えたほうが失敗しにくい。
Q4. 2026年8月の金利改定後も、この記事の数字はそのまま使えますか?
基本金利は各行ほぼ同時に2026年8月に+0.10%される予定で、メガバンクとの「差」自体は大きく変わらない見込みだ。
優遇プログラムについては、auじぶん銀行が2026年8月1日から「まとめて金利優遇」を最大年0.61%、「プレミアム金利優遇」を年0.75%へ引き上げることを公式に確定済みなので、本記事の0.51%・0.65%という数字は8月以降この値に読み替えてほしい(前掲・auじぶん銀行公式発表)。適用金利は、預ける直前に各行公式サイトで確認してほしい。
利息差を家計判断へ変える結論
メガバンクとネット銀行の基本金利は年0.30%前後まで接近していて、8月には両者ほぼ同時に0.40%前後へ上がる予定だ。ここだけを見て「ネット銀行にすれば大きく得する」と考えるのは、今のところ正確ではない。実際に差がつくのは、証券連携や複数条件をクリアした優遇金利を使えるかどうかで、100万円あたり年1,400〜2,800円ほどの違いになる。
この記事の内容をやるべきなのは、生活防衛資金や当分使わない待機資金として100万円以上を普通預金に置いている人だ。優遇条件を1つ満たすだけでも、年間で見ればちょっとした金額になる。
一方で、口座に数万円〜10万円程度しか置いていない人や、すでにATM・振込の使い勝手を優先して銀行を決めている人は、わざわざ金利差を追いかけてまで乗り換える必要はない。数千円の差より、日々のATM・振込のストレスが減るメリットのほうが大きい場合が多いからだ。
家計と制度のお金を、条件と計算式が追える形で整理している。運営者情報はこちら。
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