新NISAのつみたて枠と成長投資枠は何が違う?使い分けを解説
最終更新:2026年7月11日
- いちばんの違いは「買えるもの」と「年間の上限」。つみたて投資枠は年120万円まで・金融庁が選んだ長期積立向けの投資信託が対象。成長投資枠は年240万円まで・個別株やETFなど幅広く買えます。
- 2つは「併用OK」。合わせて年間最大360万円まで。
- 生涯の上限は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)。この枠は買った値段(簿価)で管理されます。
- 迷う初心者は、まず「つみたて投資枠」からで十分。成長投資枠は必要になってから足せばいい、というのが僕の考えです。
「新NISAって、つみたて投資枠と成長投資枠の2つがあるらしいけど、何がどう違うの?」——僕自身、育休で家計と真剣に向き合うようになってから改めて調べ直したのですが、最初はこの2つの枠の関係がよく分かりませんでした。
結論から言うと、違いは3つだけ押さえれば十分です。この記事では①買えるもの ②年間・生涯の上限 ③初心者の使い分け、の順に、金融庁の情報だけを使ってやさしく整理します。
そもそも新NISAには「2つの枠」がある
2024年に新しくなったNISAには、性格の違う2つの投資枠が用意されています。ざっくり言えば、つみたて投資枠=コツコツ積み立て向けの安全運転レーン、成長投資枠=自由度の高い追い越しレーンというイメージです。

| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間の投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 買えるもの | 長期・積立・分散に適した 一定の投資信託(金融庁の基準あり) |
上場株式・ETF・投資信託など (一部除外あり) |
| 非課税で持てる期間 | どちらも無期限 | |
| 向いている人 | まず始めたい初心者・ほったらかし派 | 個別株も買いたい・枠を広げたい人 |
つみたて投資枠で買えるのは、金融庁が「長期の積立・分散に向いている」と判断した投資信託に限られています。販売手数料がかからない、運用コスト(信託報酬)が一定以下、毎月分配型ではない——といった条件をクリアした商品だけが対象です(本数は約350本前後で、随時更新されています。最新は金融庁の対象商品ページで確認できます)。
言い換えると、初心者がうっかり地雷を踏みにくいよう、あらかじめふるいにかけてくれている枠。ここが、何を買えばいいか分からない人にとって一番ありがたいポイントだと思います。
2つの枠は「併用」できる。合わせて年360万円まで
よくある勘違いが「どちらか一方しか選べない」というもの。実際は両方を同時に使えます。

つみたて投資枠の120万円と、成長投資枠の240万円。合わせて年間360万円までが、新NISAで1年に投資できる上限です。もちろん「全部使い切らないといけない」わけではありません。月1万円(年12万円)でも、月3万円でも、無理のない範囲でまったく問題ありません。
生涯で1,800万円まで——ここが一番誤解される
年間の上限とは別に、一生のあいだに非課税で持てる上限が決まっています。それが1,800万円。このうち成長投資枠として使えるのは1,200万円までです(つみたて投資枠だけで1,800万円を埋めることもできます)。

ここでいちばん誤解が多いのが、「1,800万円は買った値段(簿価)で管理される」という点です。
- 積み立てた投資信託が値上がりして、評価額が1,900万円になっても即オーバーにはなりません。あくまで「買うのに使った金額の合計」が1,800万円を超えなければOK。
- 商品を売ると、その買った値段の分だけ枠が復活し、翌年以降にまた使えます。ライフイベントで一度引き出しても、枠がゼロになるわけではないのは新NISAの大きな魅力です。
初心者はどっちから?——僕の使い分けの考え方
「で、結局どっちから始めればいいの?」という人へ。断定は避けますが、投資を始めたばかりなら、まずはつみたて投資枠からで十分だと僕は思っています。

| こんな人 | おすすめの入り口 |
|---|---|
| 何を買えばいいか分からない/ほったらかしたい | つみたて投資枠で投資信託を1本 |
| 慣れてきて投資額を増やしたい | 成長投資枠でも同じ投信を積み増し |
| 応援したい会社の株を買ってみたい | 成長投資枠で個別株 |
成長投資枠は「上級者専用」でも「ハイリスク商品しか買えない枠」でもありません。つみたて投資枠で買うような投資信託を、成長投資枠でさらに積み増すこともできます。だから「まずつみたて投資枠、足りなくなったら成長投資枠」という順番で、多くの人は困りません。
始める前に知っておきたい、よくある誤解

- ❌「どちらか一方しか使えない」→併用できます。
- ❌「成長投資枠はハイリスク商品専用」→投資信託の積立にも使えます。
- ❌「生涯1,800万円は”今の評価額”で管理」→買った値段(簿価)で管理。値上がりで超えても即アウトではありません。
- ❌「売った枠はその年すぐ使える」→復活は翌年以降。
よくある質問(FAQ)
まとめ:まず「つみたて投資枠」から、で十分
新NISAの2つの枠は、①買えるもの ②年間・生涯の上限 ③使い分けの3点さえ分かれば怖くありません。
- つみたて投資枠=年120万円・金融庁が選んだ投資信託・初心者の入り口。
- 成長投資枠=年240万円・株やETFも買える・必要になってから足せばいい。
- 2つ併用で年360万円、生涯1,800万円(簿価管理・売却分は翌年復活)。
枠の仕組みが分かったら、次に迷うのは「じゃあ何を買うか」。そこは次の記事で、王道の2択をどう考えるか整理しています。
育休中に家計と本気で向き合い、クレジットカードは20枚以上を使い分けるマイル&ポイント好き。積立NISAはコツコツ実践中。「損したくない」ふつうの家庭目線で、むずかしい制度をかみくだいて発信しています。
※本記事は情報提供を目的としたもので、投資の勧誘ではありません。投資には元本割れのおそれがあり、過去の実績は将来の成果を保証しません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
出典:金融庁「新しいNISA」/金融庁「つみたて投資枠の対象商品」(2026年7月11日時点で確認)